薬剤師をしているaspirinです。今回は、薬剤師にまつわるQ&A集をお届けします。
薬剤師になるためにはどうすればいい？薬剤師のお仕事って何してるの？などなど、本音をまじえてお答えします。
- 薬剤師になりたいと考えている方
- 薬剤師やそのお仕事に興味がある方
- 薬剤師になるために必要なこと
- 薬剤師のお仕事内容
今回取り上げるQ&Aは、以下目次のとうりです！
Q1. 薬剤師になるためにはどうすればいい？
A. まずは、6年制薬学部の大学へ進学し、卒業しましょう。
薬剤師になるまでの道のりをまとめてみました。
- 高校入学6年制薬学部の進学へ向けて、受験の準備を始める。
受験校を決断する。大学によって受験科目や試験対策が異なるので、早めの受験校決断を。
私立大学のほとんどは、英語・数学・化学で受験することができますので、これらを重点的に仕上げていきます。 - 大学受験
高校卒業6年制薬学部を受験し、合格。 - 大学入学6年制薬学部へ進学。
- 大学4年生CBTとOSCEを受験し、合格。
臨床実習をするためには、CBTとOSCEに合格しなければなりません。CBTは、コンピュータを使った学力試験で、OSCEは、薬剤師の基礎的な実務能力をチェックする実技試験です。
- 大学5年生薬局・病院で計22週間の臨床実習を実施。
臨床実習は全員必須です。
- 大学6年生
大学卒業薬剤師国家試験を受験。6年制薬学部を卒業見込み又は卒業することで、薬剤師国家試験の受験資格を得ることができます。
薬剤師国家試験に合格すると、、、、
薬剤師として働くことができます！！！
振り返ると、薬学部に入るための受験勉強が一番苦労しました。現役時代は通信教育と高校の授業で大学受験の対策をしましたが、受験した薬学部は全て不合格。仮面浪人時代は独学で受験勉強を続けました。
仮面浪人時代は、大学の授業と並行して受験勉強を行ったため、時間が限られています。
そこで、私が行った作戦として、
- 志望校を３つに絞る
- 過去問を徹底的に研究
志望校を3つに絞ることで、試験の対策をより効率的に進めることができました。
過去問を徹底的に研究することで、試験の雰囲気に慣れることができ、頻出分野を重点的に勉強しました。また、過去問の出題傾向からどのような勉強方法をしたらよいか対策を考えていきました。
例えば、英語ではかなり読み応えのある長文が出ていたため、速読の練習をしました！
努力の甲斐あって、見事受験したすべての薬学部に合格することができました！
ちなみに私たちの時代のM薬科大学の化学は、薬剤師国家試験の化学を意識している問題でした！
Q2. 薬剤師のお仕事って、どんなことしてるの？
A. 薬剤師の基本業務、それは処方せんに基づいて調剤することです。処方せんの内容に間違いがないか確認し、安全かつ効果的に薬を使えるようにサポートします。
具体的なお仕事内容について、流れを簡単にまとめてみました。
それぞれの手順について、詳しく見ていきます。
医師が処方せんを発行し、薬剤師が処方せんを受け付けます。
処方せんの内容に疑問があれば、医師に確認をとります。これを疑義照会と言います。
それでは、処方せんをチェックするポイントは何があるのでしょうか？以下にまとめました。
調剤とは、処方せんの指示どうりに薬を取り揃えることを言います。
一般的には、調剤した薬剤師とは異なる薬剤師が鑑査をします。
鑑査とは、処方せんや調剤された薬に間違いがないかダブルチェックすることを言います。
服薬指導とは、安全かつ効果的に薬を使ってもらうことを目的とし、患者さんに薬の情報提供を行うことを言います。
薬歴管理とは、服薬指導の記録を行い、患者さんの情報（年齢、性別、副作用の履歴、病気の履歴、検査の履歴など）や処方せんの履歴を保管することを言います。次回処方時、これらの情報を活かして、調剤や服薬指導を行います。
Q3. どんな人が薬剤師に向いている？
A. 人と関わることが好きな方、コミュニケーションを図ることが好きな方。
薬剤師は、患者さん、患者さんのご家族、医師、看護師、事務など、さまざまな人々と関わるお仕事です。そのため、人と関わることが好きな方、コミュニケーションを図ることが好きな方は、薬剤師に向いていると思います！
Q. 薬の名前がなかなか覚えられない！薬剤師に向いてないのでは？
A. 仕事をし始めれば、自然と薬の名前を覚えるので心配いりません！どうしても覚えたいのであれば、ゴロを活用し、頻繁に出てくる薬や採用している薬を中心に覚えてみて下さい。
Q. 不器用なので、調剤が苦手です。薬剤師に向いてないのでは？
A. ぶきっちょさんでも問題ありません！調剤は経験を積めば、手際よく上手になっていきます。料理のように頭の中で手順を考えながら、丁寧を心がけて、調剤を行うようにしてみましょう♪
Q. 調剤のスピードが遅いです！患者さんを待たせてしまい、自信がありません。
A. スピードより、薬を間違いなく取り揃えることが大事です。調剤に慣れれば、スピードは早くなっていきます。今は気にしなくて大丈夫。
Q4. 薬局と病院勤務、ぶっちゃけてどっちがいい？
A. どちらにも良さや大変だったところがあり、どちらがいいとはハッキリ言えません。
この一言につきます。薬学生の皆さんは、臨床実習をするなかで、どちらの勤務が自分に合っているか、実際に肌で感じてみて下さいね。
それぞれの良さや大変だったことについてまとめてみました。
【良いところ】
- 様々な患者層と多くの機会で接するため、コミュニケーション能力が磨かれる。
- 様々な診療科の処方を受け付けるため、幅広い病気や薬の知識を得ることができる。
【大変だったところ】
- 外来処方せんを調剤する場合、患者さんをお待たせしないように、時間を気にしていた。
- カルテを確認できない為、処方せん、お薬手帳、過去の履歴、患者さんからの聞き取りをもとに、病気や医師の処方意図を推理しなければならない。
【良いところ】
- 予め、カルテに記載されている患者さんの必要な情報を把握した上で、調剤や服薬指導が出来る。
- 沢山のスタッフと知り合いになれるので、交友関係が広がる。
- 医師と連絡がとりやすいため、処方提案や処方のディスカッションがしやすい。
【大変だったところ】
- 体力的に当直業務がきつかった。
- シフト制の場合、土日が休みとは限らない。
- 沢山のスタッフと関わるため、名前と顔を覚えるのが大変だった。
病院の当直業務について、深掘りしていきます。
- 8:45～出勤
薬剤部内の朝ミーティング - 9:00～退院する患者さんに退院後使用して頂く薬をお渡しする。
- 10:00～調剤業務
- 11:00～入院した患者さんが持参された薬をチェックし、医師に報告。
- 12:00～休憩
- 13:00～薬剤部内の昼ミーティング
- 13:30～病棟業務（カルテチェック、服薬指導、医療スタッフからの問い合わせ対応や情報提供など）
- 16:45～休憩
- 17:45～自分1人で当直業務（救急外来と入院患者さんの調剤対応）
翌0:00～6:00の間は安静時間（睡眠とってOK）ですが、電話連絡があればその都度対応します。
- 翌8:45日勤の薬剤師へ申し送り後、帰宅。
あくまで私が勤務した病院でのお話ですが、ご覧のとうり、翌日まで帰宅できません。「病院勤務希望だけど、当直はしたくない！」という方は、当直業務のない病院への就職が良いと思います。
Q5. どうして薬を渡す前に症状など色々聞くの？
A. 訴えてる症状や聞き取ったことを参考に、処方せんの内容をチェックし、薬を渡して良いか判断しています。
薬剤師は、処方せんから読み取れる情報、お薬手帳や過去の記録をもとに調剤を行います。その情報だけでは不十分な場合、患者さんに質問をすることがありますし、症状がどのように変化していったのか、薬剤師は確認する義務があるのです。
Case：毎月28日分処方されていて、毎日飲まなければならないA錠が1日分処方されている
A錠が1日分しか処方されていませんが、どうしてですか？
家にA錠の残りがたくさんあります。そのため、日数を調整してもらったので、1日分で間違いありません。
このように患者さんに聞き取りを行うことで、わかってくることがあるのです。
薬剤師の聞き取りは、薬を安全かつ効果的に使ってもらうために必要なことですので、聞き取りにご協力をお願いします。
最後に
今回は、薬剤師Q&A 5選をお届けしました。
裏側含め、薬剤師についてせまってみましたが、ご理解頂けましたでしょうか？
ご質問があれば、お問い合わせフォームよりご連絡頂ければと思います。また、質問が溜まりましたら、記事にして特集したいですね。
コメント