派遣薬剤師は投薬ばかり?調剤薬局・病院での体験談を紹介

「派遣薬剤師は投薬ばかり?」

あなたも同じような疑問を持っていませんか?働く場所によって、派遣薬剤師の業務内容は異なりますが、投薬ばかりの業務という可能性もあります。本記事では、派遣薬剤師と薬剤師派遣会社の基礎知識、当ブログ管理人が体験した派遣薬剤師業務について解説します。

はる

この記事は次のような人におすすめ!
・派遣薬剤師について知りたい人
・派遣薬剤師として働こうと考えている人

本記事は執筆時点の情報をもとに作成しています。最新の情報については、必ずご自身でご確認ください。

目次

派遣薬剤師の基礎知識

派遣薬剤師の特徴や福利厚生・休暇について解説します。

派遣薬剤師の特徴

「派遣薬剤師」とは、派遣元の会社(派遣会社)に登録し、契約期間に応じて調剤薬局や病院などの派遣先(勤務先)で働く薬剤師を指します。正社員やパートのように勤務先と雇用関係を結ぶのではなく、派遣薬剤師は派遣元の会社と雇用関係を結ぶ点が特徴です。

出典:労働者派遣事業について(厚生労働省)を加工して作成

雇用関係は派遣先(勤務先)が決まった時点で成立します。たとえば、A社の派遣サービスにすでに登録していても、B社の派遣サービスにも登録することが可能です。

派遣薬剤師の求人を探す際は、勤務日・時間や勤務エリアを限定できます。パート薬剤師の時給相場は2,000円ですが、派遣薬剤師の時給相場は2,400円~3,000円と高時給なのも大きな魅力です。

派遣薬剤師の福利厚生・休暇

一定の条件を満たせば、派遣薬剤師も福利厚生に加入できたり、休暇を取得できたりする場合もあります。福利厚生の加入条件や休暇の取得条件については、必ず派遣会社に確認しておきましょう。

主な福利厚生や休暇は、以下のとおりです。

  • 福利厚生:健康保険、介護保険、雇用保険、労災保険、厚生年金保険など
  • 休暇:年次有給休暇、産前産後休業(産休)、出生時育児休業・育児休業(育休)、介護休業など

薬剤師の勤務中に起こった事故を補償する保険として「薬剤師賠償責任保険」という保険サービスがあります。派遣会社が加入している場合は、薬剤師個人で加入する必要はなく、自己負担金もありません。

派遣会社を選ぶ際は、福利厚生や休暇、薬剤師賠償責任保険の有無についても注目しましょう。

薬剤師派遣会社の紹介

薬剤師派遣会社について調査し、主な薬剤師派遣会社の一覧を作成しました。派遣会社のマージン率についてもご紹介します。

薬剤師派遣会社10選

記事執筆時点(2025年8月)で、薬剤師派遣会社の総求人数と派遣求人数について調べました。総求人数は、正社員・パート・派遣・契約社員の4つの雇用形態を合わせた値です。また、各サービスの運営会社は、派遣会社としても機能しています。

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サービス名派遣会社(運営会社)総求人数派遣求人数公式HP
ファルマスタッフ株式会社メディカルリソース51,7281,597求人検索
ヤクジョブ.comクラシス株式会社51,2941,926求人検索
薬キャリAGENTエムスリーキャリア株式会社35,7021,285求人検索
アプロ・ドットコム株式会社アプロ・ドットコム29,331604求人検索
ファル・メイト株式会社ファル・メイト18,4925,070求人検索
お仕事ラボ株式会社AXIS15,64916求人検索
ファーマプレミアム株式会社ハイペリオン11,2792,413求人検索
キャディカル
薬剤師.転職
株式会社MCS6,785365求人検索
ファーマリンク株式会社ブラン・ド・ブラン4,241171求人検索
BRAVE株式会社ブレイブ99求人検索
主な薬剤師派遣会社

総求人数の第1位は「ファルマスタッフ」、派遣求人数の第1位は「ファル・メイト」という結果となりました。

上記の結果のとおり、派遣会社によって取り扱う求人内容や求人数などが異なります。派遣薬剤師の求人を探す際は、1社にしぼらず、複数の派遣会社をチェックしましょう。

薬剤師派遣会社のマージン率

マージンは、派遣料金(派遣先が派遣会社へ支払う料金)から賃金(派遣会社が労働者に支払う賃金)を差し引いた値です。マージンには派遣会社の利益だけでなく、派遣会社が負担する社会保険料や教育訓練費などが含まれます。

出典:派遣会社のマージン率等について(厚生労働省)を加工して作成

派遣料金に対するマージンの割合を「マージン率」を呼びます。労働者がマージン率を確認し、適切な派遣会社を選べるように、厚生労働省は派遣会社に対して、マージン率の公開を義務付けています。

派遣料金が1時間当たり5000円、派遣薬剤師の時給が3000円のケースで、マージン率を計算してみましょう。(5000−3000)×100 / 5000=40% 
このケースでのマージン率は、40%です。

当ブログでは、薬剤師派遣会社のマージン率(2025年8月記事執筆時点)について調査しました。以下の表は、公式ウェブサイトから確認できた薬剤師派遣会社のマージン率をまとめたものです。

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サービス名派遣会社名マージン率
ファーマリンク株式会社ブラン・ド・ブラン42.4%
ヤクジョブ.comクラシス株式会社本社39.6%
ファルマスタッフ株式会社メディカルリソース東京支店37.6%
薬キャリAGENTエムスリーキャリア株式会社36.8%
お仕事ラボ株式会社AXIS33.9%
ファル・メイト株式会社ファルメイト30%
アプロ・ドットコム株式会社アプロ・ドットコム東京オフィス27.3%
薬剤師派遣会社のマージン率一覧

派遣薬剤師のリアルな体験談

調剤薬局と病院薬剤部で体験した派遣薬剤師業務について見ていきましょう。

投薬ばかり?調剤薬局の単発派遣

長期派遣の薬剤師さんがお休みされた際に、代替要員として1日だけ調剤薬局へ派遣されました。勤務時間は9:00~18:00(休憩60分)で、時給は2,500円+交通費です。

勤務先の概要は、以下のとおりです。

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勤務先の業種調剤薬局
処方せん枚数105枚 / 日
スタッフ薬剤師4名、事務2名
応需科目耳鼻咽喉科、精神科、皮膚科、内科

朝礼の後、電子薬歴の操作方法についてレクチャーを受け、すぐに業務スタートとなりました。勤務先の調剤薬局では、事務スタッフが受付・レセコン入力・会計を担当するため、薬剤師は薬剤師業務(調剤・鑑査・服薬指導・薬歴管理など)に専念できます。

派遣薬剤師であるわたしの業務は「服薬指導」「薬歴管理」です。どのような業務内容なのか、見ていきましょう。

服薬指導とは?

服薬指導とは、患者さんが安全に薬を服用できるように、薬の情報を患者さんに説明する業務です。薬の情報には、薬の名前や薬の効能・効果、服用方法、処方日数、副作用、注意事項などが挙げられます。

薬歴管理とは?

薬歴(薬剤服用歴)には患者さんの情報が集積されており、薬歴管理は薬歴を保存・管理する業務を指します。薬歴管理により、処方内容の妥当性を判断したり、薬局内で患者情報を共有したりすることが可能です。

一番苦労した点は「仕事のスピードが遅かったこと」です。これまで働いた薬局とは在庫薬が異なるため、薬について調べる時間が増えました。また、処方内容の確認や慣れない電子薬歴の操作に時間を取られたことも、仕事のスピードが遅くなった要因です。

今回のような単発派遣では、業務内容は服薬指導と薬歴管理に限られるケースが多い印象です。しかし、同じ店舗で複数回勤務する場合には、服薬指導・薬歴管理以外の業務を任される可能性もあります。

調剤ばかり?病院薬剤部の2か月派遣

産休・育休を取得する病院薬剤部職員の代替として、派遣された時の体験談をご紹介します。今回の病院派遣は、最低2か月の契約期間ですが、薬剤師と勤務先の双方合意があれば、派遣期間を延長できます。勤務日は平日のみで、勤務時間は8:15~17:00(休憩45分)です。また時給は、2,400円+交通費でした。

勤務先の概要は、以下のとおりです。

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勤務先の業種病院
病床数600床
薬剤部のスタッフ薬剤師40名、助手などその他スタッフ15名
応需科目内科、小児科、精神科、整形外科、産婦人科、泌尿器科、脳神経外科、耳鼻咽喉科、外科、歯科、眼科など

病院薬剤部では、調剤室・製剤室・化学療法室・治験管理室・DI室・入院前支援室・病棟に分かれて業務をしています。派遣薬剤師であるわたしの業務は「調剤」「入院前面談」「疑義照会対応」です。どのような業務内容なのか、見ていきましょう。

調剤とは?

調剤とは、処方せんにもとづいて薬を取りそろえる業務です。調剤方法は「計数調剤」「散剤調剤」「水剤調剤」「一包化調剤」の4種類に分けられます。勤務先の病院では、入院患者さんと一部の外来患者さんに対して調剤を行っています。

入院前面談とは?

入院前面談とは、予定入院の患者さんを対象に、常備薬や副作用歴、アレルギー歴などを確認する業務です。手術を予定している患者さんの場合、一時的に中止が必要な薬がないかも確認します。

疑義照会対応とは?

疑義照会対応とは、病院の外にある調剤薬局からの疑義照会(処方内容の問い合わせ)に対応する電話業務です。調剤薬局からの疑義照会を受けて、処方医に処方内容を確認し、処方医の回答を調剤薬局へ伝えます。

過去に病院勤務の経験があり、勤務先で使用している電子カルテや調剤機器の操作方法に慣れていたため、苦労はありませんでした。業務内容は調剤メインのため、調剤薬局での勤務経験しかない方でも十分に対応可能です。

病院派遣は、紹介予定派遣や産休・育休などの労働者の代替業務の場合に認められています。紹介予定派遣とは、一定期間派遣薬剤師として働くことが条件で、薬剤師と勤務先の双方合意があれば、勤務先の正社員または契約社員になれる仕組みです。

病院派遣の求人は数が少ないため、病院希望の方は求人を見つけた時点で早めに応募すると良いでしょう。

まとめ

派遣薬剤師の業務内容は、勤務先や勤務条件によって異なります。特に調剤薬局への単発派遣では、服薬指導と薬歴管理を担当するケースが多いです。しかし、同一店舗で複数回勤務する場合には、この限りではありません。

派遣薬剤師のメリットとして、高時給に加え、勤務日・時間・エリアを限定できる柔軟性などが挙げられます。ただし、契約期間が終了すると、次の勤務先を確保しなければならず、雇用が不安定になりやすいデメリットの側面も。

メリット・デメリットを理解したうえで、まずは勤務条件やキャリアプランを整理し、理想の働き方を見つけていきましょう。

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